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年金制度 2004年改正について


この改正メニュ-は確かにもり沢山有ったが、ただ単に支給抑制案ばかりが多く目に付き、年金財政再建、年金不信解消という点からは抜本的な改革とはいえない。年金未納問題を含め、肝心の年金制度をどのようにするのかといった、もう少し踏み込んだ論議をしてほしかったが、所詮、国会議員にとって国民年金のような制度は他人事と言ったような感覚なのであろう。

基礎年金の国庫負担増額についても、消費税率引上げが財源というのは既定路線ではあるが、現政権時には消費税率は上げないという公約があるため、踏み込んだ議論は先送りとなった。法案が通過してから、次々出てくる都合の悪い情報は、今回の改正の根拠を
早くも、覆そうとしているものばかり。100年先まで安心どころか、次の改正の5年後まで制度が持つのか、不信感だけが増幅する。

 

■ 主な改正事項と今後のスケジュ-ル

給付と負担について
基礎年金国庫負担割合の2分の1への引上げは
2009年度までに完了
厚生年金は、2004年10月から毎年0.354%引き上げ2017年度以降は18.30%
2004年10月~2017年
国民年金も同じく10月から毎年月額280円引き上げ2017年度以降は¥169.00
上と同じ

ただし16.900円は現在価格で、今後貨幣価値が現在と変わらないと仮定した場合だ。名目賃金上昇率について、
2009年度以降
毎年度2.1%と想定していますが、これを前提に厚生労働省が試算した結果、国民年金保険料は2017年度に月額20.860円、2027年度に25.680円、2037年度に31.610円と徐々に上がっていく。保険料の額面は、2017年度以降も固定されないことになる。

マクロ経済スライドによる給付の自動調整
2005年4月より実施
現行の年金制度は、受給開始時の年金額は賃金上昇率にスライドし、受給開始後の年金額は物価上昇率にスライドしています。
しかし、少子高齢が進んだ現在では、1人当たりの賃金は増えても働き手の総数が減少しています。
このマクロ経済スライドというのは、働き手全体が稼ぐ総賃金の伸び率にあわせて調整する仕組みです。
2025年まで平均して、被保険者数の減少率による調整がマイナス0.6%、平均余命の増加による調整がマイナス0.3%あり、スライド調整率は0.9%が毎年の物価上昇率から引かれるので、実質的な貨幣価値は下がる。

具体例 厚労省が示したデータ 09年度以降の賃金上昇率を2.1%、物価上昇率を1%とした場合。
     新規受給者 2.1%-0.9%=1.2%     既受給者   1.0%-0.9%=0.1%
賃金(物価)の上昇分からスライド調整率を差し引いて給付増を抑制、尚スライド調整で前年度の名目年金額を下まわる場合は年金改定率をゼロとする。


在職老齢年金制度関連
60歳~64歳の厚生年金受給者の、一律支給2割カット措置を廃止。
2005年4月1日
70歳以上の被用者の老齢厚生年金の給付調整の実施。
2008年4月1日
65歳以降の老齢厚生年金の繰下げ制度の導入 。
2008年4月1日

次世代育成支援の拡充
育児休業取得時の保険料免除措置、現行の1歳未満
から3歳未満まで拡充。
2005年4月1日
勤務時間短縮等により標準報酬が低下した時の
年金額計算上の配慮措置
(従前の標準報酬額を適用)
2005年4月1日

女性と年金
離婚時の厚生年金を分割、結婚していた間に支払った
保険料相当分で、分割割合
は夫婦の合意か裁判所の決定による。年金額の少ない方が、夫婦の年金合計額の
最大2分の1まで分割を受け
られる。
2007年4月1日
第3号被保険者期間の厚生年金の分割
2008年4月1日
* 遺族年金制度の見直し
30歳未満の子供がない場合には現行の終身から5年の期間に変更。
2007年4月1日
中高齢寡婦加算が夫の死亡時35歳から40歳以上に引き上げ
2007年4月1日
自らの老齢厚生年金を全額受給した上で現行水準と
の差額を遺族厚生年金として支給
2007年4月1日

国民年金
第3号被保険者の、過去にさかのぼって未加入期間を解消する
特例措置
2005年4月1日
4段階(全額、半額、4分の3、4分の1)
の保険料免除制度の導入
2007年4月1日
納付実績をポイント制にして、
加入者が将来の年金見込み額を把握できるようにする
2008年4月1日
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